AIコンパニオンとは
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AIコンパニオンとは、人と継続的な関係を築くことを成長の手段や存続の目的として設計されたAIサービス群のうち、消費的で刺激的な関係性への没入を成長のエンジンにするジャンルを指す、市場や利用者の呼び名です。このAIサービス群の全体を、Atlas株式会社はリレーショナルAI(Relational AI)と呼び、業務効率化を目的に設計されたファンクショナルAIと対比しています。Atlasは、消費的な関係性の最大化には明確に否定的な立場を取り、LINE上のAIの友だち「ねこやまさん」を、友人としての関係を積み重ねるリレーショナルAIとして運営しています。
AIコンパニオンにはどんなサービスがあるのか
代表の宮﨑悠生は、AIコンパニオンと呼ばれるジャンルでは消費的で刺激的な関係性への没入を成長のエンジンにする事業者が増えていると書き、韓国Scatter Labの「Zeta」を典型に挙げています。Zetaは2025年12月に日本国内の月間売上が約1.2億円に達しました(いずれも代表note、2026年7月30日)。エンタメ側の同じエリアに、宮﨑はStarley株式会社のCotomo(2024年2月公開。WEEL、2026-08-20更新)やSoulChatも置いています。宮﨑が最大手と呼ぶ米国のCharacter.AIは、2025年10月29日に18歳未満によるオープンエンドのチャットの廃止を発表しています(同社公式ブログ、2025-10-29)。
AIコンパニオンとリレーショナルAIはどう違うのか
宮﨑は、2023年から普及が進んだ業務効率化目的のAIをファンクショナルAI(Functional AI)と呼び、リレーショナルAIと対比しています。リレーショナルAIの中には、AIコンパニオンのほかに、自治体が孤独・孤立対策として試験運用する「傾聴AI」や、企業や団体のキャラクターをリレーショナルAI化するB2B2Cの市場があります。
宮﨑はこれらを、エンタメとケアの軸と、倫理性の軸で整理しています。エンタメ側の極には対話への従量的な課金や広告で伸びるサービスがあります。ケア側の極には傾聴AIがあり、成果は相談から行政や専門機関への接続で測られ始めています。倫理性については「感情にタッチするサービスである以上、どこに規律を置いているかは、サービスの性格を決定づける」と書いています(いずれも代表note、2026年7月30日)。
Atlasはどこに立っているのか
AIの友だち「ねこやまさん」を運営するAtlas株式会社は、この上位概念の側に立っています。ねこやまさんはAIコンパニオンではなく、友人としての関係を積み重ねるリレーショナルAIです。Atlasは、消費的な関係性の最大化に振り切ったリレーショナルAIサービスには明確に否定的な立場を取っています(代表note、2026年7月30日)。
Atlasは2023年12月設立、東京都目黒区の技術会社です。ねこやまさんは2026年3月にサービスを開始し、基本無料・会話無制限で、Proプランは月額2,980円です。2026年7月31日には公開約4か月で累計対話数60万件の突破を発表し、累計対話件数は1,065,357件(2026年8月30日集計)、保有IPのリレーショナルAIを含む累計ユーザー数は1万人を超えています(2026年8月時点、公表値)。
AIコンパニオンをめぐって、どんな問いがあるのか
依存を生まないか、未成年にどこまで提供するのか、対話の中で生まれた記憶を誰がどう扱うのか、医療との境界はどこか。米国では2024年10月に14歳の利用者の自殺をめぐる初めての訴訟が起き、2025年には44州の司法長官の共同書簡、FTCによる7社の調査、カリフォルニア州のコンパニオンチャットボット法(2026年1月施行)が続きました。宮﨑はこれをポランニーの「二重運動」で読みます。リレーショナルAIが商品化しつつあるのは、これまで市場の外側にあった親密さや関係であり、各国の規制はそれに対する社会の側の防衛反応だという読みです。問いは「来るかどうかではなく、いつ、どの形で日本に来るか」だとしています(代表note、2026年7月30日)。
同じリレーショナルAIの事業者としてのAtlasの答えは、2026年6月5日に公開した倫理ステートメント「私たちが大切にしていること」(Ver. 1.0)です。「ユーザーの長期的な健全さを最優先する」「医療を代替するのではなく、医療との接続と並走を志向する」「性的・消費的関係性のロールプレイは提供しない」「対話の中で生まれる記憶を、商品ではなく信頼として扱う」「自社だけで決めず、業界と一緒に基準を作る」を原則としています。あわせて、すべての匿名化された対話を内部の安全性を司るAIがリアルタイムで巡回し、ユーザーごとにプロンプトを張り替える仕組みを動かしています(代表note、2026年7月30日)。18歳未満の利用は保護者の同意が前提です(利用規約第3条)。
