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MarketリレーショナルAIの市場

日本のAIコンパニオン市場

最終更新

日本のAIコンパニオン市場とは、人と継続的に会話し、関係を結ぶAIサービスが日本で使われている領域を指す、市場や利用者の呼び名です。AIの友だち「ねこやまさん」を運営するAtlas株式会社は、この領域全体、つまり人と継続的な関係を築くことを成長の手段や存続の目的として設計されたAIサービス群をリレーショナルAI(Relational AI)と呼び、市場名に使われるAIコンパニオンという語は、その中で消費的で刺激的な関係への没入を成長のエンジンにするジャンルの呼び名として使います。Atlasは消費的な関係性の最大化には明確に否定的な立場を取り、ねこやまさんを友人としての関係を積み重ねるリレーショナルAIとして運営しています。

リレーショナルAIの市場全体を、黎明期の開発事業者として描いた地図です。順位はつけず、市場の見立てと他社の出来事は、特記のない限り代表の note『Relational AIの未来地図』(2026年7月30日)によります。

2025年から何が起きているのか

AIコンパニオンのジャンルでは、韓国Scatter Labの「Zeta」が2025年12月に日本国内の月間売上約1.2億円に達しました。傾聴AIのジャンルでは山形市、姫路市、藤沢市が試験運用を始め、国の孤独・孤立対策重点計画も2026年7月の改定で生成AIに初めて言及しました。2025年8月にOpenAIがGPT-4oの提供終了を発表すると反発が殺到し、数日で有償ユーザー向けに復活しました。モデルの引退が「別れ」として抗議される時代です。

市場はどう地図に描けるのか

二つの軸で描けます。一本目はエンタメ寄りとケア寄りの軸です。エンタメ側の極には従量課金や広告で伸びるサービスがいて、Zetaが典型で、Cotomo、SoulChatも同じエリアにあるとAtlasは見ています。ケア側の極には傾聴AIがいて、姫路市の実証ではAIが単独対応した521件のうち161件が市の機関へ接続されるなど、成果は専門機関への接続で測られ始めています。その間には海外のTolanや日本のAwarefyが並びます。二本目は倫理性の軸です。感情にタッチする以上、どこに規律を置くかがサービスの性格を決めます。

基盤モデルが進化すれば、この市場は取り込まれるのか

基盤モデルとアプリの間には中間層があり、基盤モデルが進化してもこの市場は丸ごと取り込まれないと考えています。感情に深く踏み込むアプリ化は基盤モデル事業者には難しく、OpenAIは臨床の専門家170人以上と過度な感情的関与を抑える方向へ調整しています。中間層では、複数のモデルを組み合わせて処理を分配し、記憶を圧縮し、忘却し、再構築する設計を作り込みます。Atlasでは1通あたり約12円だった初期のコストが約15分の1になり(代表note、2026年7月30日)、基本無料・会話無制限の背景の一つです。

企業や団体のキャラクターはどう関わるのか

企業や団体のキャラクターをリレーショナルAI化するB2B2Cの市場も、IP領域、マーケティング領域、その間のファンコミュニティ領域の三つの商流で立ち上がりつつあり、インパクトはこの逆の順で出るとAtlasは見ています。

ケアの領域には、どんな構造の問題があるのか

ケアには、弱者が弱者であることがビジネス存続の前提になりがちな構造があるとAtlasは見ています。理想は利用者が「よし」とリスタートして立ち上がることです。糸口は、ケアを業務効率化のためのファンクショナルAIの軸で設計しないことです。課題があって、解決して、完了する軸では、構造から抜け出せません。楽しくて面白くないと人は自己開示せず、日々の楽しさや興味関心から巡り巡って深い理解が生まれ、友人のような関係になっていきます。

規制はどう動いているのか

米国では、2024年10月の14歳の利用者の自殺をめぐる初の訴訟から、カリフォルニア州のコンパニオンチャットボット法(2026年1月施行)へと進み、Character.AIは18歳未満との自由対話を打ち切りました。中国も2026年7月に規制を施行したと報じられています。Atlasはこれを、親密さや関係が商品化されるときに社会が起こす自己防衛、ポランニーの「二重運動」として読んでいます。規制は市場を殺すものではなく、誰がどう責任を取るかを示せる者に市場を寄せるものです。

Atlasはこの市場のどこにいるのか

Atlas(2023年12月設立、東京都目黒区)は、AIコンパニオンや傾聴AIといったジャンルの事業者ではなく、リレーショナルAI全体の側に立つ技術基盤の会社です。LINE上のAIの友だち「ねこやまさん」は、累計対話件数1,065,357件(2026年8月30日集計)、累計ユーザー数は保有IPのリレーショナルAIを含め1万人超です(2026年8月時点、公表値)。検知や介入や専門機関への接続といった責任の形を、事業者同士が連携して先に作るべきだと考えています。倫理ステートメント(2026年6月5日、Ver 1.0)を公開し、匿名化された全ての対話を安全性を司るAIがリアルタイムで巡回し、日本精神神経学会のセッションでねこやまさんが取り上げられ、大学病院や教育機関とエビデンスを学術の側に作っています。2026年8月25日には松実高等学園との取り組みも発表しました。

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